高たんぱく質、低脂肪
アミノ酸から作られているたんぱく質は体を構成する基本の成分。血液や筋肉、皮膚や髪の毛など体の大部分がたんぱく質でできています。小豆やいんげん豆には、植物性のたんぱく質がたっぷり。精白米や小麦粉などの穀類では10%以下しか含まれていないのに比べ、小豆やいんげん豆には100gあたり約20gのたんぱく質が含まれています。
また、脂肪含有率が2%程度と低く、脂肪摂取量を抑えながらたんぱく質を摂ることができるのです。
ビタミン
小豆やいんげん豆は人体に不足しがちなビタミンB群が含まれています。ビタミンB1は、体内で糖質が分解され、エネルギーに換わる時に欠かせないビタミンです。疲労を回復するだけでなく、皮膚に抵抗力がつくと言われています。
また「発育ビタミン」と呼ばれるビタミンB2は脂質や炭水化物代謝を促し、皮膚や爪などの身体の組織を維持するのに必要不可欠です。小豆やいんげん豆で積極的にビタミンを補給しましょう。
ミネラル
ミネラルは私たちが生きていくのに必要な、様々な生理作用、酵素作用、代謝調節作用と密接に関係しています。小豆やいんげん豆にはカリウムや鉄、亜鉛など、現代人の食生活で不足しがちなミネラルが豊富に含まれていることを御存知ですか?
カリウムはエネルギーの代謝やホルモンの内分泌を促進し、鉄は貧血予防、亜鉛は味覚や嗅覚障害の改善に働くミネラルとされています。
また、いんげん豆はカルシウムも含有しています。カルシウムは丈夫な歯や骨を作りだす大事な要素。小豆やいんげん豆の栄養素は様々な形で身体に関与しているのです。
食物繊維
豆にはたっぷりの食物繊維が含まれており、その量は食品の中でもトップクラスです。特に小豆やいんげん豆には100gあたり約20gの食物繊維が含まれ、さらに加熱調理することによって2倍程度まで増加します。
食物繊維は抗便秘作用や大腸がんを予防することが知られており、小豆やいんげん豆の食物繊維にも整腸作用やそれに伴うコレステロール低下作用がある可能性が研究されています。
食物繊維の1日あたりの摂取目標量は、18歳〜69歳の男性で20g以上、女性で18g以上と言われています。しかし、厚生労働省の国民栄養調査では、日本人の食物繊維摂取量は男性で約15g、女性で約14gと低く、現在の日本人の食生活では十分摂取できていないという結果が出ています。つまり、普段の食生活に15〜20g以上の小豆やいんげん豆を使うだけで、不足分の食物繊維を補える訳です。
ポリフェノール
体内に取り込まれた酸素は、代謝やストレスによって「活性酸素」という不安定な物質に換わることがあります。この活性酸素は体内の脂質を酸化させたり、たんぱく質を変性させたりして、身体を錆びつかせてしまいます。
植物等に含まれるポリフェノールには強い抗酸化作用があり、そのような活性酸素の悪影響を軽減する効果が知られています。
豆には種類によって種皮に様々な模様や色が付いていますが、この色成分にはポリフェノールが含まれています。特に色豆と呼ばれる小豆や金時豆などのいんげん豆の色素にはポリフェノールが含まれており、抗酸化作用を示すことが最近の研究で報告されています。