十勝Z団(トカチゼットダン)

公益財団法人とかち財団

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2021年10月23日に開催された「ちくだいスタートアップ体験プログラム」(以下「ちくスタ」)の第4回をレポートします。

「ちくだいスタートアップ体験プログラム」とは
本プログラムは帯広畜産大学の学生を対象に、ビジネスを一から立ち上げる「スタートアップ体験」をしてもらう事を目的に、全9回にわたる内容で構成。2年目となる今年度も昨年に引き続き、帯広畜産大学、帯広市、とかち財団LANDの連携事業として実施されます。

過去のレポート

第4回を迎える「ちくスタ」は引き続き帯広畜産大学から。オンライン受講に加え、道の駅からライブ中継でのフィールドワークを開催します。

講師/アルプスアグリキャリア 石井征男さん

はじめの講師は、株式会社アルプスアグリキャリアの石井征男さん。アルプス技研の子会社である「アルプスアグリキャリア」は、農業分野専門の人材派遣事業を手掛けています。

「農地や農業従事者が年々減少している」と、現代社会において農家が抱える課題、人材派遣事業の背景を語る石井さん。JA等と連携し、研修を経て農業専門の技術者を育成する過程を説明します。

動画では、作業員を自動追従する機械やドローンによる農薬散布のほか、スマートデバイスでハウス内の環境を制御するICTに携わる外国人技術者が紹介されました。

石井さんは、受講した学生に向けて「ぜひ十勝の魅力を発信しながら、農業の分野で活躍してほしい」とメッセージを送りました。

フィールドワーク/道の駅ピア21しほろ

フィールドワークは「道の駅ピア21しほろ」と畜大をオンラインで繋ぎ、ライブ中継するという試み!
ちくスタ第1回でも講師として登場した株式会社at Localの堀田悠希さんと、とかち財団スタッフが道の駅に赴いて中継を開始します。

陳列された商品と共に、次々と紹介される商品開発の裏話。道の駅スタッフが映れば、ここで働くまでのエピソードが紹介されます。
受講する学生からもリアルタイムで質問が飛び出して、ライブ中継であってもまるで現地で参加しているようなフィールドワークになりました。

後日共有された学生の感想
今回のフィールドワークとても楽しかったです。そしてやっぱり現地に行ってみたい気持ちがより強くなりました(笑)。私はビジネスプランを考える上で、自分がいかにワクワクできるプランかを軸に考えたいなと思ってます。おみやげにいただいた「しほろ大福」はどれも美味しかったです。とくにジャガイモ大福めちゃんこ美味しかったです。それぞれあと10個ずつ食べられます(笑)。

講師/とかち河田ファーム 河田利則さん

音更町で栄養満点のスーパーフード雑穀と言われる「十勝キヌア」の生産を営むのは、株式会社とかち河田ファームの河田利則さんです。

会社を立ち上げた経緯や、事業が抱える問題点、キヌア業界の流れを説明する河田さん。

「十勝人チャレンジ支援事業」で海外へ視察に渡航したエピソードに加え、無農薬が故のキヌア生産の難しさ、具体的な失敗例など興味深い内容に学生たちが耳を傾けます。

また物流コストの問題点を挙げて「物流の競争力を刺激したい」と今後の目標を掲げた河田さんは、学生にも「ぜひ現地まで見に来て」と語りかけました。

グループワーク/講義を振り返って気づいたこと

途中、道の駅の中継班も戻り、アットホームだった現地の雰囲気が伝えられました。本日の講義を振り返り、学生たちが思い思いに発表します。

  • 人材派遣のほか、道の駅ピア21しほろのような地域からの採用など、雇用パターンの違いを感じた
  • 現在の農業はまだ消費者と生産者が遠いと感じた、堀田さんのような明るい雰囲気づくりはどうしたらできるのか
  • 自然と現場を知れる機会を増やしてビジネスに活かすことができれば
  • 三社の話を聞いて、いろいろ違うことに気づき「こういうマインドを学びたい」と思った
  • 始めた事業について、元々考えていたのか、やりながら考えたのか気になった
  • 道の駅スタッフの顔は、普通は知らないし気にならない、士幌町が違うのはアピール力があるからなのか

それぞれの発表が終わり、講師の北村さん(株式会社グロッシー )から「みんな最初からうまく行っているわけでなく、課題を抱えながら前に進んでいるところも意識してほしい」とアドバイスが送られました。


オンラインの受講と、道の駅からのライブ中継フィールドワークと盛りだくさんだった今回のちくスタ。身近に学んだ業界の問題点や、現地の雰囲気を皆さんの将来にぜひ活かしてください!