十勝Z団(トカチゼットダン)

公益財団法人とかち財団

SNSSNSでも最新情報を更新中しています!
Youtube Facebook
681

令和6年度LANDサークルイベント「ファーストピッチ」の実施レポートをお届けします!

LANDサークルイベント「ファーストピッチ」


5月に行われたLANDサークルのキックオフイベントから1ヶ月。だんだんと夏めく6月初旬、今年度の活動計画をプレゼンするイベント『ファーストピッチ』が開催されました。軽快なBGMと鮮やかなライティングの粋な演出に参加者の緊張も高まります。今年加入したサークル生にとっては初となるプレゼンイベント。それぞれの個性が光る力強い姿をレポートしていきます!

LANDサークルとは
LANDサークルは、公益財団法人とかち財団が運営している、十勝地域の大学生、短大生、専門学校生などを対象としたコミュニティです。所属メンバーが自分の趣味や関心を単なる「好き」だけに留めず、LANDスタッフのサポートやサークル活動を通じて起業家精神を育むことを目的としています。自身の活動を社会やビジネスにつなげ、やりたいことを社会的な意義や経済的な価値に変えていくことを目指します。
詳しくはこちら

本日も司会進行を務めるのはLANDコーディネーターの山口さん。まずは山口さんから改めてLANDサークルの趣旨説明が行われます。LANDサークルとは、『自身の興味関心ごとを社会に求められる形に変えていく』『個人の領域から一歩外に出て、ビジネスに繋げていく』ことを目的とした学生向けコミュニティです。その過程で、アントレプレナーシップや将来に役立つスキルを身につけ、社会に直結する人材育成を目指しています。

LANDコーディネーター山口さん


先月のサークル活動では、自分の人生を振り返り自己理解を深めることを目的としたライフラインワークが行われました。自分がやりたいことを実現するために、いま自分はどのような考え方で何に興味があるのか。なぜそれをやりたいのか。自身を見つめ直すことで今後の方向性を可視化し、各々の目標を定めることができたそうです。

今後自分の興味関心ごとをビジネスに繋げていくためには、その根拠や目的をしっかりと相手に伝えることが大切だと、山口さんは話します。本日のイベント『ファーストピッチ』では、プレゼン力の向上を目指す第一段階としてライフラインワークで可視化された自身の想いや方向性をイベント参加者に伝えていきます。
プレゼンに初挑戦する参加者へ向け、「失敗を恐れず、まずは自分らしく想いを伝えてください!」と参加者にエールを送ります。


いよいよLANDサークル生の発表がSTART!


中原葉南さん 帯広畜産大学 3年

本日のトップバッターは中原はなさん。帯広畜産大学の肉牛サークルの代表でもある中原さんは、とにかく牛が好き!と言います。いずれ販売しないといけない畜大の肉牛たちを、別れが来るその日まで愛情をかけて触れ合い育てているそうです。高校時代に黒毛和牛を飼育をしたことがきっかけで肉牛への関心が深まった中原さんは、現在十勝和牛を有名にするための活動を行っています。十勝和牛は、脂が滑らかで柔らかくとても美味しいのにも関わらず、ブランド牛の中ではまだまだ知名度が低いことに着目し、2027年の全国和牛共進会に向け『北海道は乳牛だけでなく、肉牛も美味しい!』と、全国に広めることが現在の目的だそうです。今後は、市場調査を兼ねたイベントを開催予定。今後の活動に期待が高まります。



檜山志歩さん 帯広畜産大学3年

次に登壇するのは、帯広畜産大学3年の檜山志歩さん。根っからの動物好きで幼い頃から犬やニワトリ、ヤギなどたくさんの動物に囲まれ育ったという檜山さんは、野生動物の狩猟に興味があると話します。大学に入り、狩猟された野生動物が焼却処分されてしまうと知った檜山さん。自然環境保護のため狩猟せざるを得ない野生動物だからこそ、その肉はもちろん骨や皮までをも大切に最大限有効活用することが、命に対してのせめてもの報いであると考えています。これまでには熊の皮を “ 触れる標本 ” として剥製にしたり、鹿の頭蓋骨をインテリアにするなど、有効活用のアイデアを考案してきたそうで、今後は野生動物の毛皮や骨にさらなる価値を持たせ活用する方法を生み出していきたいと意気込みます。



小倉ことみさん 帯広畜産大学 3年

『私が鹿ガールだと言うことを伝えたい!』と印象的な言葉でスタートを切った小倉さんは、過去にアナグマを解体した経験から動物の解体に興味を持ちました。そんな小倉さんが目指すのは、『山に捨てられている鹿をゼロにすること』。ハンターに射殺された鹿が山にそのまま捨てられている現実を問題視し、放置されることなく利活用出来るルートづくりを考案していきたいそうです。生態系の維持のためにも駆除しなければならない命だからこそ、すべて利活用することが命に対する感謝だと考え、鹿の皮や骨をつかった商品を販売することで問題の解決を目指します。「まずは蝦夷鹿の現状を道外の方へ発信し、鹿の皮や骨商品の魅力を伝える活動をしていきたい」と言い、まずは解体場所を確保することや解体作業をマスターすること、また皮や骨の商品を考案するパートナーを見つけることや地元ハンターとの連携にも力を入れていきたいと、今年度の目標を語ります。



吉田友紀さん 帯広畜産大学 3年

とにかくパンダが大好きで、日本のパンダなら顔を見ただけでパンダの個体情報がわかる!と話すのは、帯広畜産大学3年の吉田友紀さん。吉田さんはパンダをはじめ動物たちの写真を撮ることが趣味で、これまで全国各地の動物園を巡ってきたそうです。いつしか、自分が撮った写真をひとに見てもらうことで動物をより身近に感じてもらいたいと思うようになり、現在は『動物園で生活する動物たちは何を想い過ごすのか』など、動物について考えるきっかけの場となるような “ 写真展を兼ねたワークショップ “ の開催を目標としています。子供の頃は誰しも親しみのある動物園が大人になるにつれ遠い存在になってしまいまうと言い、「子供の頃とはまた違った視点で動物園について伝えていきたい」とこれからの抱負を語ります。



宮本彩名さん 帯広畜産大学 1年

「量り売りのスーパーをメジャー化したい!」と意気込むのは帯広畜産大学1年の宮本彩名さんです。自身の興味関心ごとを書き出した際、キーワードから総合的に行き着いたのが量り売りスーパーだったと宮本さんは言います。サステナビリティの観点から、個包装不要な産地直送の量り売りスーパーをつくることで、コストの削減とともに地球環境にも配慮したよりエコなお買い物の実現を夢見ています。まずは近隣にスーパーがない地域へトラックで行き、産直野菜の販売をしながら消費者の生の声を聞くことや、その過程でたくさんの農家さんと横のつながりをつくることを今後の目標に掲げ、“自身が理想とする形” と “消費者や生産者の需要” を擦り合わせることを目指します。



匿名希望 Sさん 帯広畜産大学 獣医学部4年

Sさんの人生のテーマは『みんなのおもしろ受容体を活性化すること』。一方向ではなく多角的な視点を持つことで色々な考えが生まれ、知識や理解が深まる。理解が深まると面白みが増しもっと知りたくなる。もっと知りたくなると、さらに色々な考えが生まれる。このような『人生における正のフィードバック循環』を広めることで、自身の人生のテーマを叶えていきたいと語ります。そのためのアプローチの一つとして、LGBTsへの理解を深める活動をしているそうで、今年の11月17日(日)には十勝プラザにてLGBTsをはじめ多様性をテーマにしたイベント『とかち虹色フェスタ』を開催予定だそうで、より多くの方の参加を呼びかけます。



鈴木日菜さん 帯広畜産大学 獣医過程1年

『死を生に繋げる』をコンセプトとして、ダイオウグソクムシ葬をやってみたいという斬新なアイデアを語るのは、帯広畜産大学1年の鈴木日菜さん。日本の埋葬は火葬が一般的で、土葬も許可されているにも関わらずほとんどの人が火葬を選択する現状から、選択肢を増やしたいという想いでダイオウグソクムシに分解してもらう埋葬方法を提案します。また、墓地が単純に “ 人を埋葬する場所 ” であることに物寂しさを覚えたと言い、ダイオウグソクムシ葬にすることで水族館とお墓を併せた素敵な場所がつくれるのではとユニークな発想で持論を展開します。さらに、日本が唯一の被爆国であることにも着目し、平和への想いを後世に受け継ぐため、戦争を体験できる戦争体験車の製造も挑戦したいことの一つ。まずはダイオウグソクムシの生態を調べることや、戦争を体験した方の話を実際に聞くことから始めたいと、今後のビジョンを見据えます。



大野理人さん 帯広畜産大学 3年

帯広畜産大学3年の大野理人さんは、大学入学時にコロナ禍の影響により全国的に牛乳の消費量が減り大量の牛乳が廃棄されていたことを知り、牛乳の廃棄を全国からなくすことを目標としているそうです。まずは身近である畜大牛乳の消費を増やすべく学食でのクリームシチューやアイスクリームを販売したり、チーズの製造ラインを考案しビジネスプランコンテストに挑戦したりと意欲的に活動をしてきましたが、消費量の増加に直結する結果にはなかなか繋がらなかったと言います。ただその経験は無駄ではなかったと話し、そこから得た新しい視点でSNSを運用し十勝のチーズを販売しながら美味しい食べ方や楽しみ方を発信し、チーズの需要を増やすことで牛乳の廃棄を無くしていきたいと熱く語ります。「今後は十勝のチーズを全国的に広めるために“日本一チーズを楽しむ大学生”になる!」と意気込みます。



菊池悠斗さん 帯広畜産大学 1年

高校2年時にスペインで生ハムを食べその美味しさに感動したことがきっかけで、生ハムの製造に興味を持ったと話すのは帯広畜産大学2年の菊池さん。日本で作られている一般的な生ハムとスペインの生ハムの製造方法が異なることを知り、スペイン産の生ハムのような美味しい生ハムを日本でも製造・販売できたらと考えるようになったそうです。通常生ハムの製造には3年ほどの期間を要するため、熟成期間が短いブレザオラと呼ばれる赤身肉の生ハムの製造にも挑戦したいと話します。まずは保管場所や製造場所の確保と食品衛生管理責任者資格の取得を目指し、今年度中には活動をスタートさせたいと強い決意を語ります。



木原淳兵さん 帯広畜産大学 3年

帯広畜産大学ボランティア団体『とことこあるこう』の代表を務める木原さんは、国際開発・国際協力などに興味関心があるそうで、大学1年時にはカンボジアやスリランカにボランティア活動に行くなど積極的に活動してきました。現在は、ガーナのシアバターがEU圏に安く買い取られていることを知り、ガーナ出身の畜大留学生であるティジャニさんと共に『シアバターを適正な価格で日本に輸入できないか』とハンドクリームの製造を主とする事業を計画中。来年にはガーナへの留学も視野に入れ、一歩ずつ夢の実現に近づいています。またこの事業をいずれは自身が代表を務めるボランティア団体『』とも紐付けることを目標とし、「ボランティアの魅力をより多くの人に知ってもらいたい。」と、意欲を高めます。

学生で起業した先輩起業家のピッチから学ぶ!


イベントの最後には、『爆風2024』にも登壇した村井誠剛さんから、学生時代に起業し現在に至るまでのストーリーが語られます。村井さんは学生時代に起業を経験し、現在は牛に与える飼料添加物としての岩塩製造を中心に農業の総合商社を目指した事業展開をしています。挫折や失敗、転機などを経験した村井さんからビジネスマインドを学べる機会となり、参加者の目には輝きが増しました。自身の経験をもとに「人との繋がりを大切に自分の夢に向かい意欲的に取り組んで欲しい」と村井さんからエールが送られます。

株式会社CHANBLUE 代表取締役 村井誠剛さん





合計10名の参加者たちの発表は、どれも斬新な視点から生まれたアイデアばかりで、今後の活動からどのようにビジネスに結びついていくのか、期待が高まります。想いを言葉にすることで、より一層決意が固くなったように感じました。文字どおり十人十色のプレゼンに興味をもった学生や、自分のやりたいことに近づきたい学生はいますぐLANDへ!LANDサークル生の夢へ続く道は始まったばかりです!!



厳選オススメコンテンツ